1. 焼き玉蜀黍のポタアジュと茶碗蒸し

 カレールウの様に飴色あめいろに色付いた焼き玉蜀黍のポタアジュ。

 鉄のフライパンに少量の太白たいはく胡麻油ごまあぶらを引く。
 粒にほぐした玉蜀黍とうもろこしの甘みを引き出すべくじわりじわりと熱を加え、焦げる寸前までしっかりと焼き目をつけていくことでカラメルの様な甘さに加えて玉蜀黍の持つ複雑な美味しさが表れてくる。

 玉蜀黍の焼けた香りが満ちてきたのち、鍋肌に醤油を勢いよくひとたらしすることでより香ばしく香り立つ。
焦げて苦くなったら台無しになってしまう少し度胸のいる料理には、料理の楽しさが凝縮されている。

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